今日の透析食の主菜は「八宝菜」。
種類が6種類くらいあり、エビ・イカ・ホタテ・豚肉はそれぞれ一片一片片栗粉を付けて揚げろという指示。・・・日が暮れるって!!
高速の動きで各魚介類を揚げる。今日は史上最高の早技だ。
揚げ物ダメの患者は揚げないので別鍋で。やわらか食患者は豚肉&イカ抜きで。糖尿合併食は肉のみ揚げないので別鍋で。肉ダメ患者は肉を抜いてホタテ増量で・・・etc
(゜ロ゜)細けーよ!などとキレつつもミスらないよう調理していく。

個別対応食はバッチシだったが、35人分の透析食は
クリニック始まって以来の大ミス。
何が大ミスかというと、白菜の目減りだ。
透析食は非常に厳しい水分制限なので、八宝菜を仕上げる際、最後に水溶き片栗粉でとじることはできない。そのため、揚げたエビ・ホタテ・肉から出る片栗粉成分のみでとじなければならない。
本来ならば一人当たり50gの白菜からでる大量の水分でちょうど良く仕上がるのだが、水分が思った以上にでなかった。

それはなぜか。

透析食は野菜をそのまま使用してはいけない。
野菜の中に含まれている「カリウム」という成分を
抜かなければ患者の体には悪影響を及ぼすのだ。
そのため、野菜はあらかじめ茹でこぼす。
今回、白菜のカリウムを抜き、さらに炒めたことで
目減りがひどかった。

チェックに来た栄養士は「味は美味しいよ」と言ってくれたが、とんでもない。大失敗である。
本院の栄養士が来たらきっと怒鳴っていただろう。
味がよくても見栄えが悪い。白菜ちょびっとじゃん。

これはマニュアルどおりの作業だが、結果はだめ。
理屈どおりにはいかないということだ。
八宝菜のメインは白菜といってもいい。
それがほとんど目立たなくなってしまった。
自己採点は0点だ。

ならばどうすればよいか。

改善点は
?白菜のくきと葉の部分は別に分けてカリウム抜く。
?白菜のカリウム抜きの時間をより短くする。
?白菜は調味料が全て入る一番最後に入れる。
これによって食材の目減りをなるたけ防ぐ。

ここまで細心の注意をはらわねばならないのだ。

なにが悔しいか。
失敗しても患者にだすしかないという事。
食材は余っていないし、つくりなおす時間も当然ない。
しかし患者からはきっちり一食377円とっている。
失敗作に377円。これではぼったくりである。
自分に悔しい。

2度とこのような思いをしないために今日の失敗を心に刻んでおこう。

明日のメインはトンカツとエビチリだ。
新たな挑戦。立ち止まってる時間はなっしんぐ。
予習予習。

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